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カテゴリ:宮治淳一のライノな日々 > ウェルナー・ミューラー

前回のウェルナー・ミューラー・ブログで「夕焼けの戦場」が『9500万人のポピュラー・リクエスト』の1963年10月5日付チャートの20位にランクされていることがわかった、と書いたところミュージックス福岡の大薗哲夫さんから、そんなものではありません、と追加情報をもらった。

文化放送の『ユア・ヒット・パレード』9月2日付け
1位 大脱走
2位 禁じられた恋の島
3位 地下室のメロディー
4位 パペーテの夜明け
5位 夕焼けの戦場
6位 悲しき悪魔
7位 悲しきカンガルー
8位 パフ
9位 ヘイ・ポーラ
10位 サマー・ホリデイ

 TBSの『今週のベスト・テン』9月30日付け
1位 大脱走
2位 悲しき悪魔
3位 禁じられた恋の島
4位 けんかでデート
5位 悲しきカンガルー
6位 ワン・ボーイ
7位 ラッキー・リップス
8位 夕焼けの戦場
9位 女王蜂
10位 太陽は傷だらけ

大薗さん、貴重な情報有難うございます。これではっきりしました。ウェルナー・ミューラー楽団がトランペット奏者、ホルスト・フィッシャーを大フィーチャーした「夕焼けの戦場」は日本での立派なヒット曲です。そう思ってこの曲を聴くといっそう神々しく響きます。

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<Horst Fischer - Glory, Glory Hallelujah ( 独DECCA D 19788)  66年発売のシングル盤。ホルスト・フィッシャーが大写しされている。ウェルナー・ミューラーについてはまったく触れられていない。>

●イージーリスニングの王様、ウェルナー・ミューラー世界初、101曲の名演奏をつめこんだ4枚組ボックス『ウェルナー・ミューラーの素晴らしき世界』(WQCP-861)ワーナーミュージック・ダイレクトで絶賛販売中。


ウェルナー・ミューラーにとって日本でヒットといえそうな曲は「夕焼けの戦場」しかないのでは、と以前書いた。その証拠を発見した。1960年代中ころ人気のあったラジオのヒット・チャート番組、東京の文化放送が制作し全国にネット放送していた『9500万人のポピュラー・リクエスト』の1963年10月5日付チャートの最後尾20位にランクされていることが、わかった。アーティスト名がトランペッターのホルスト・フィッシャーになっているが間違いない。19位がカテリーナ・ヴァレンテでくしくも2曲隣り合ってウェルナー・ミューラーの演奏というのがいい。世の中にはデータ好きのかたがいてこのような貴重な情報をネット上でアップしてくれて助かる。じっくり見てみるとなんだかんだアメリカのヒットの影響が強いことがわかる。いわゆる日本のみのヒットといえるのは「キューティー・パイ」くらいだけだ。そして当時は映画音楽が強い。「大脱走マーチ」「サンライト・ツイスト」「禁じられた恋の島」「女王蜂のテーマ」そして「夕焼けの戦場」と結構な数だ。いすれにせよビートルズ日本上陸前夜のほのぼのとしたポップス・チャートになっている。

『9500万人のポピュラー・リクエスト』1963年10月5日付トップ20

 1位 大脱走マーチ (ミッチ・ミラー合唱団)
 2位 アイ・ウィル・フォロー・ヒム(リトル・ペギー・マーチ)
 3位 悲しき雨音(カスケーズ)
 4位 悲しき悪魔 (エルヴィス・プレスリー)
 5位 ヘイ・ポーラ (ポール&ポーラ)
 6位 ミスター・ベースマン(ジョニー・シンバル)
 7位 サンライト・ツイスト(ジャンニ・モランディー)
 8位 キューティー・パイ(ジョニー・ティロットソン)
 9位 悲しきカンガルー (パット・ブーン/ロルフ・ハリス)
10位 サマー・ホリデイ (クリフ・リチャード)
11位 パフ (ピーター・ポール&マリー)
12位 ケンカでデイト(ポール&ポーラ)
13位 禁じられた恋の島(エリオ・ブルーノ楽団)
14位 風に泣いている(ポール・アンカ)
15位 ラッキー・リップス(クリフ・リチャード)
16位 ヤング・ワン(クリフ・リチャード)
17位 女王蜂のテーマ (オリジナル・サウンド・トラック)
18位 風に吹かれて(ピーター・ポール&マリー)
19位 恋のバカンス(カテリーナ・ヴァレンテ)
20位 夕焼けの戦場(ホルスト・フィッシャー)

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●シングル「夕焼けの戦場」(London HIT 74)
なぜか以前掲載したジャケットと違うヴァージョン


●イージーリスニングの王様、ウェルナー・ミューラー世界初、101曲の名演奏をつめこんだ4枚組ボックス『ウェルナー・ミューラーの素晴らしき世界』(WQCP-861)6月25日ワーナーミュージック・ダイレクトで絶賛販売中。

ウェルナー・ミューラーのプロジェクトは数々のうれしい偶然に恵まれた。それでも昨晩ほどの偶然はない。昨日の夕方、監修者の大江田さんと電話でミューラーのCD1枚ものベスト盤の選曲の話をしていた。ほぼ既に出来上がっているもののどうしても引っかかっている曲の収録について意見を交わした。曲の名は「ティコ・ティコ」。2月、ミュージックス福岡の大薗哲夫さんが自らのブログでこのラテンの名曲について熱く語っていた。
そのおかげで俄然この楽曲に興味を持ち収録候補に入れたのだが、ミューラーの作品として特定できずあきらめていた。
 昨日はわたしにとって特別な日だったので何か特別なことをしようと思ったが、やめた。いつものようにいこう。それがよかった。6時30分に会社を出ると最近ご無沙汰の「ダウンタウン・レコード」に向かった。会社の帰りに中古レコード店に寄る。これこそがわたしのサラリーマン生活の至福のときだった。7時に店に到着。なんと閉まっている。電気は付いているので休んでいるわけではなさそう。夕涼みがてら東京の下町を散策、戻ってみると開いていた。ずいぶんレコードが入れ替わっている。これは何かが起こりそうな予感。レコードをサクサクと見ながら店長の土田さんと「ウェルナー・ミューラーのボックスやっと出ました」「そうですね。うちのお客さんで絶対買うって言ってた人がいましたよ」「そうですか!」などと他愛のない会話のキャッチ・ボールをする。そして「ムード・ミュージック」のコーナーでわたしの動きが止まった。見たことのないウェルナー・ミューラーのレコードがあるではないか。レコードの裏面をみるとA面のトップに2時間前に大江田さんと、う〜じゃない、あ〜じゃないとやりあった「ティコ・ティコ」の文字があるではないか。聞かせてもらいながら解説を読むとわかった。これこそがミューラーがデッカ移籍後最初のアルバムだ。確かに「ティコ・ティコ」は大薗さんの記述どおりライヴでダイナミックな演奏だ。やった!これで晴れて「ティコ・ティコ」を収録できる。この偶然に感激したわたしと土田さんはその夜「レコード探しの情熱と偶然と必然」について「夢乃家」で語り明かしたのだった。

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『ジュビリー・コンサート』 ウェルナー・ミューラーと彼のリアス・ダンス・オーケストラ (London LC(T) 3057) RIASオーケストラ発足10周年を記念してベルリンで行われたコンサートの実況盤。カテリーナ・ヴァレンテなどミューラーなじみのアーティストが多数出演。1959年3月8日録音)

●イージーリスニングの王様、ウェルナー・ミューラー世界初、101曲の名演奏をつめこんだ4枚組ボックス『ウェルナー・ミューラーの素晴らしき世界』(WQCP-861)6月25日ワーナーミュージック・ダイレクトで絶賛販売中。

『ウェルナー・ミューラーの素晴らしき世界』はほんとうに多くの方々のバックアップで発売になった。そのなかでも一番お世話になった方がいる。この方がいなければ間違いなく今作は世に出ていない。3年前ミューラーの資料を前任者からもらい一見してわかった。ミューラーはただものではない、そしてこの資料を作った人もただものじゃない。わたしの趣味はレコード収集でレコードにまつわる各種資料は見慣れている。そのわたしをこの資料はうならせた。タイトル、レコード番号、マトリクス番号、なんと録音日までわかる相当な資料なのだ。わたしは俄然この資料を集めた人に会いたくなった。その人の名は藤本徹さん。なんと元ワーナーミュージックの社員の方だ。藤本さんは90年代初頭当社の社員としてミューラーのCD全集を出すべく色々骨を折ったらしい。なんでも藤本さんは学生時代からオーケストラ・ミュージックが大好きで1966年11月、8年ぶりに来日を果たしたウェルナー・ミューラーと彼の楽団を羽田空港まで出迎えに行ったというからその本気度合いがわかる。その半年前ビートルズ来日時に羽田に行った人は大勢いるはずだが、ミューラーにもいたのだ。すごい。なんと、コンサートにも堂々とカメラを持ち込み望遠でコンサートの模様を撮影したのだ(いい時代だ)。お会いしたとき各種レコードに加えてそのときのモノクロの紙焼きを見せてくれた。それらはまだ世に出ていない大変貴重な記録だった。この第一級の歴史的資料を是が非でも発表したい。志半ばで発売をあきらめた藤本さんの意志をついでミューラーのボックスをリリースしたい。そういった感情がプロダクトの進行の原動力となった。藤本さん、改めて感謝いたします。

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<1966年10月羽田空港で歓迎を受けるウェルナー・ミューラーと楽団員 撮影:藤本 徹>


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<横浜文化体育館での公演模様 撮影:藤本 徹>


●イージーリスニングの王様、ウェルナー・ミューラー世界初、101曲の名演奏をつめこんだ4枚組ボックス『ウェルナー・ミューラーの素晴らしき世界』(WQCP-861)6月25日ワーナーミュージック・ダイレクトで絶賛販売中。

ついにボックスセット『ウェルナー・ミューラーの素晴らしき世界』が発売

皆さんに『ウェルナー・ミューラーの素晴らしき世界』を手にとって見て、そして聞いてもらえる日がやってきた。一度はこの日の発売に黄色信号が灯ったが関係者の皆さんのご尽力でなんとか間に合った。感謝の意に堪えない。
昨晩はCD発売記念トーク・イヴェントを東京・武蔵小山にある「アゲイン」で行った。なんとかイヴェント当日の朝滑り込みで出来上がった商品をもっていそいそとでかけた。お蔭様で20名を越す熱心な音楽ファンがこの日を待っていたぞ、という雰囲気を醸し出しながら集った。今回このプロジェクトでお世話になった、デザイン担当の高瀬さん(ブログでこのイヴェントのことを書いてくれていますhttp://goodtimegraphics.seesaa.net/)、第一級の資料を提供してくれた藤本さん、わたしにウェルナー・ミューラーの魅力を最初に教えてくれた細川さん、そしてミューラーにはまった「アゲイン」店主石川さんを慕うお客さん、今回のトーク・ライヴの主役、総監修者の大江田さんが営むレコード店「ハイファイ」の常連さんなど、濃い人たちが一堂に集結しイージーリスニングのイヴェントとは思えぬ熱気に包まれた。ファン歴50年近いウェルナー・ミューラーのプロの方もいる。ミューラー初心者のわたしは大いに緊張した。ここでリマスタリングの音源を大音量で聞くことが出来た。改めてミューラーの演奏技術と録音技術の高さを堪能する。来た方もみな幸せそうだ。イヴェント終了後それまでは知らなかった者同士がミューラーを通して心を通わせている姿を見るとわたしも幸せな気分になる。よかったよかった。当日みどりんさんという方からお花が届いた。有難うございます。ミューラーに成り代わってお礼申し上げます。

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(アゲインのサイン)

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(イヴェントの模様)
宮治淳一(左)と大江田 信氏(右)


●イージーリスニングの王様、ウェルナー・ミューラー世界初、101曲の名演奏をつめこんだ4枚組ボックス『ウェルナー・ミューラーの素晴らしき世界』(WQCP-861)6月25日ワーナーミュージック・ダイレクトで販売開始。

ウェルナー・ミューラーの存在に気づき資料用の音源を集めるうち結構の数のCDが出ていることがわかった。イージー・リスニングの復刻を得意にしている英国のレーベル「ヴォカリオン」はオリジナル・アルバムを2イン1で10枚以上も出していた。これらCDは今回の選曲にあたり大いに助けになった。ご存知の通りウェルナー・ミューラーのほぼすべての盤がコンセプト・アルバムだ。タンゴ、ラテン、ハワイアン、ロシア、カンツォーネ、アメリカン・スィングなどほとんどが音楽ジャンルかご当地にちなんだものだった。「ヴォカリオン」のCDはみなこのタイプのアルバムの復刻だ。一方最も企画性が低いもののなかに当時の最新ヒット曲をフル・オーケストレーションでカヴァーする“ヒットモノ”アルバムがあった。実は古今東西この種のイージーリスニング・アルバムは数多く出ていて一定のニーズはあったようだ。ベンチャーズもそのエレキ・ヴァージョンといえる。ウェルナー・ミューラーも何枚かこのようなアルバムを発売している。その中でも66年から3年続けてリリースした『Tanzparty』シリーズがいい。60sポップスが円熟期を迎える時代のものということもあり曲の出来がよくミューラーのアレンジもさえている。今回は同アルバム収録の曲を積極的に収録した。その結果ほとんどが世界初CD化となった。


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『Top Hits In Color』 (ドイツ Decca BLK 16171)
1959年Decca 移籍後すぐに発表した当時のヒット曲が満載のフル・アルバム。日本で人気のチューン「Tammy」を収録。それにしてもこのサックスのオジサンは誰でしょう。かなり奇妙なジャケット。でもインパクトは大。

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『Tanzparty 66』 (ドイツ Decca SLK 16396)
うって変わってイージーリスニングならではの素晴らしいジャケット。「ブルー・レディに赤いバラ」、「チム・チム・チェリー」、「イエスタデイ」を収録。


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『Tanzparty 67』 (ドイツ Decca SLK 16476)
ファンタスティック!実にポップなミッド・シックスティーズの雰囲気ムンムンのジャケット。わが国の「レ・ガールズ」を思い出すのは私だけか。「ペニー・レイン」、「愛のセレナーデ」、「恋のひとこと」「ダウン・バイ・ザ・リバーサイド」「デサフィナード」を収録。


●イージーリスニングの王様、ウェルナー・ミューラー世界初、101曲の名演奏をつめこんだ4枚組ボックス『ウェルナー・ミューラーの素晴らしき世界』(WQCP-861)6月25日ワーナーミュージック・ダイレクトで販売開始。

http://blog.wmg.jp/wmlife/archives/2010/06/05013447.htmlウェルナー・ミューラーのアメリカでの状況が気になり先週ロサンジェルスに出かけた。長年レコード・コレクターをやっていると中古レコード店やレコード・フェアに出かけることも多くおのずと各国のアーティスト人気がわかってくる。ビートルズ、ストーンズ、ディラン、ツェッペリンなどは世界中何処にいっても強い。仕切板もしっかりありレコードの数が半端でなくある。それではウェルナー・ミューラーはどうだろう。果たして仕切板はあるんだろうか。何せこのアーティストに関心をもったのは3年前だから知る由もない。今回訪問したのはLAにある大型中古レコード店ふたつ。ドキドキしながらイージーリスニング/オーケストラのセクションに向かった。ありました。各1枚ずつだが確かに売っていた。仕切板もしっかり。なんか自分のことのようにうれしくなってしまう。アメリカのみなさんありがとう。だが私が買ってしまった後は仕切板だけがさびしく残ってしまった。


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LAウェスト・サイド中古店の殿堂「レコード・サープラス」に設置されていた仕切板。年季を感じます。

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『A Mystic Portrait Of The Moody Blues / Werner Muller and The London Festival Orchestra and Chorus』1973年 アメリカ盤 「レコード・サープラス」に1枚だけ売っていたムーディー・ブルースの名曲を演奏した企画盤。今回の4枚組にはこのアルバムからは収録しませんでした。次回にご期待ください。

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世界最大(?)の中古レコード店「アミーバ」にあった仕切板。ムードありますね。以前に紹介した『空飛ぶオーケストラ』のアメリカ盤をゲット。

●イージーリスニングの王様、ウェルナー・ミューラー世界初、101曲の名演奏をつめこんだ4枚組ボックス『ウェルナー・ミューラーの素晴らしき世界』(WQCP-861)6月25日ワーナーミュージック・ダイレクトで販売開始。

フライング気味の夏休みをいただいていました。ウェルナー・ミューラー・ブログ1週間ぶりの更新です。とっておきの情報があります。『ウェルナー・ミューラーの素晴らしき世界』の発売を記念してイヴェントを行います。世界中でウェルナー・ミューラーをネタにしたイヴェントは間違いなく今世紀に入ってこれが初めてでしょう。この素晴らしい企画を進めてくれたのはこのブログでも登場した石川茂樹さん。氏の主催する多目的文化スペース「アゲイン」で敢行します。東京近郊にお住まいの方々に限定されますが是非ご参加ください。総監修の大江田さんとわたしが、あーでもない、こーでもないとしゃべりながらウェルナー・ミューラーの真実に迫ります。リマスターしたてほやほやのハイ・クオリティ・サウンドも大音量で楽しめます。

ウェルナー・ミューラー・ボックス発売記念イヴェント
日時:6月24日(木)
場所:アゲイン(東京都・武蔵小山)
出演:大江田 信、宮治淳一
Open:19:00 / Start:19:30
入場料:1,500円(1 drink付き)


詳しくは「アゲイン」のサイトで
http://www.cafe-again.co.jp/sche.html

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●イージーリスニングの王様、ウェルナー・ミューラー世界初、101曲の名演奏をつめこんだ4枚組ボックス『ウェルナー・ミューラーの素晴らしき世界』(WQCP-861)6月25日ワーナーミュージック・ダイレクトで販売開始。

ウェルナー・ミューラーの一番有名なレパートリーは果たして何か。ヒット曲ファンのわたしはすぐにそう考えてしまう。確かにこのようなオーケストラはその選曲の妙とアレンジが勝負だということは、わかる。それでもポール・モーリアの「恋は水色」、パーシー・フェイスの「夏の日の恋」、ベルト・ケンプフェルトの「星空のブルース」、はたまたデヴィッド・ローズの「ザ・ストリッパー」(すべて全米1位)といったように名刺代わりの曲を求めてしまう。リカルド・サントスとしては「真珠採りのタンゴ」に違いない。ならばミューラーには?ありました。今プロジェクトの総監督、大江田信さんによると1963年にシングルとして発売された「夕焼けの戦場」(原題:The Farewell Trumpet)は東京放送(TBS)のチャート番組に2ヶ月にわたりベスト20内にランクされていたという。早速聞いてみた。初めて聞くのになぜか懐かしい響き。ニニ・ロッソのような繊細なトランペット(客演のホルスト・フィッシャーが演奏)がしみる。メロディも実にいい。なんでも第二次世界大戦中最も激戦地であったボスニア、コザラ高地での戦闘、人間模様を描いたユーゴスラビア映画『夕焼けの戦場』のために書かれた曲だという。作者は珍しくウェルナー・ミューラー自身。本名ハインツ・ブッフホルツの名の元で発表された。第2次世界大戦後10年を経過したころ世界規模でこの忌まわしき大戦にまつわる映画が多く製作されたがこれもそのひとつ。イントロの悲しげな鎮魂歌のような音色はまさに進軍ラッパそのもの。ストリングスとの絶妙なからみはミューラーの真骨頂。うっすらと聞こえる男性コーラスもポイントのひとつ。小規模とはいえヒットしたことがうなずける。今回この唯一?のヒット曲「夕焼けの戦場」を自信を持って収録した。


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日本でリリースされた「夕焼けの戦場」シングル盤


●イージーリスニングの王様、ウェルナー・ミューラー世界初、101曲の名演奏をつめこんだ4枚組ボックス『ウェルナー・ミューラーの素晴らしき世界』(WQCP-861)6月25日ワーナーミュージック・ダイレクトで販売開始。

ウェルナー・ミューラーは知らなかったがリカルド・サントスという名前は知っていた。1974年から東京に通うことになって最高に嬉しかったことは中古レコード巡りだった。神保町、新宿、銀座・・・週に最低10店は顔を出した。金はないが時間と知的好奇心は旺盛だった。そこでよくリカルド・サントスのレコードを見かけた。こけしジャケでおなじみの『ホリデイ・イン・ジャパン』、佐渡おけさのジャケが生々しい『ホリデイ・イン・ニッポン』の2枚はT.レックス並みに出くわした。今あの時代に戻れば1日で10枚は見つける自信がある。それだけリカルド・サントスは日本で人気があったのだ。調べてみるとリカルド・サントスという名前はドイツ・ポリドール時代に特定の地域で限定的に使用されている。ご当地モノ企画アルバム『ホリデイ・・・』シリーズではこのラテン的な名前は大いに活躍した。最もこの名前が知れわたったのは日本を置いてないはず。1959年ドイツ・ワーナーに移籍してからパタッとサントスと名乗ることをやめている。たぶんドイツ・ポリドールに帰属していた名前なのだろう。ひょっとしたら二代目リカルド・サントスがいたかもしれない。1958年あのNHKの招聘でリカルド・サントスとして初来日している。それ以降6回も来日公演をウェルナー・ミューラー名義で行っているのだがどこにいっても「元リカルド・サントス」のというフレーズが付いて回った。正確に言えば元の名前ではなくまたの名をリカルド・サントスというべきなのだが。


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リカルド・サントス『ホリデイ・イン・ジャパン』 1957年最も売れた洋楽アルバムといわれる。


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1970年の来日チラシ。もと「リカルド・サントス楽団」と紹介されている。

●イージーリスニングの王様、ウェルナー・ミューラー世界初、101曲の名演奏をつめこんだ4枚組ボックス『ウェルナー・ミューラーの素晴らしき世界』(WQCP-861)6月25日ワーナーミュージック・ダイレクトで販売開始。

今回ウェルナー・ミューラーのボックス制作業務を通じて副次的な収穫がかなりあった。以前から懇意にしている東京、武蔵小山にある多目的文化スペース「アゲイン」のマスター、石川茂樹さんから突然連絡があった。なんでも同時発生的に石川さんもウェルナー・ミューラーにはまっていてそのことを自らのブログに書いたところかなりの反響があったというのだ。そのなかでも神奈川県藤沢市の鈴木孝仁さんからの反響は強力で『ジューク・ボックス』という当時の音楽雑誌を大量に送ってきてくれ、ウェルナー・ミューラーに関する記事にすべて付箋がしてあるという。『ジューク・ボックス』・・・わたしにとってまさに幻の音楽雑誌だ。1985年ころ神田の古本屋で遭遇し売っていた5冊すべて購入するもその後四半世紀、この素晴らしい音楽雑誌にめぐり合うことはなかった。それが今わたしの手元に十冊以上ある。“ジャズ・タンゴ・シャンソン・ムード・ウェスターン・トロピカル・映画音楽”の雑誌と銘打っていて、当時“ポピュラー音楽”、または“軽音楽”といわれたものを総合的に扱う“大人の洋楽の殿堂”だったことを再確認する。青木啓、野口久光、相倉久人、糸井五郎(ゴ−ゴーゴー!)、いソノてルヲ、油井正一、瀬川昌久、大橋巨泉、永田文夫、児山紀芳、など気鋭の評論家をそろえ1958年創刊、残念ながら60年代中期までには消えたようだ。この雑誌を見ているとウェルナー・ミューラー(リカルド・サントス)等のイージーリスニングが60年前後ほんとうに人気があったことがわかる。またレコード、ステレオの価格、キャッチ・フレーズを見るだけで当時の金銭感覚、世相がよくわかって楽しい。また何より紙面のあちこちから海外の音楽をもっと知りたいというエネルギーを感じることがうれしい。戦後20年以内に撮影された多くのモノクロ写真と同様”未来への期待”というものがここにはある。情報は何でもネットでタダでという現代では得られない感覚だ。鈴木さん、資料ご提供有難うございます。

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『ジューク・ボックス』誌 1959年11月号の記事

●イージーリスニングの王様、ウェルナー・ミューラー世界初、101曲の名演奏をつめこんだ4枚組ボックス『ウェルナー・ミューラーの素晴らしき世界』(WQCP-861)6月25日ワーナーミュージック・ダイレクトで販売開始。

ウェルナー・ミューラーのレコードはリカルド・サントス時代の実績を受けて、デッカに移籍、わが国でもウェルナー・ミューラーと名乗った以降も多く発売になっている。ドイツで発表された音源の約80%はなんらか形で紹介された。ドイツ・オリジナル盤と同内容のアルバムが本国とほぼ同時にリリースされるケースも多かった。そのなかに『空飛ぶオーケストラ』という邦題がついているご機嫌なアルバムがある。英語タイトルは『Percussion In The Sky』となっていて文字通り「空」「太陽」「月」「星」といった天体系の言葉がタイトルについた曲ばかり収録されている。これがイージーリスニングのアルバムとして実に出来がいい。もうすぐやって来る七夕の夜には是非聞きたい。ミューラーは「ラテン」「イタリア」「ウィーン」「ニッポン」といった“紀行もの”が有名だが、こういった御題拝借ものも大変魅力的だ。今回このアルバムから「星を求めて」「紅の翼」「星に願いを」「虹の彼方に」の4曲を収録した。

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『Percussion In The Sky』 米・London SP 44008 1962

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『Percusion En El Cielo』 アルゼンチン・London LLM 17260
独自の解釈によるすごいジャケット

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ウェルナー・ミューラーと1枚のフル・アルバムを作ったシンガーがいる。「シックスティーン・リーズン」のヒットでおなじみのコニー・スティーヴンスは1962年単身ドイツに乗り込みウェルナー・ミューラーと彼のオーケストラをバックに素敵なアルバムを作る。コニー・スティーヴンスは決して実力派ではないが唯一無二の“カマトト”ヴォイスが大変魅力な歌手。ミューラーのゴージャスなオーケストラにか細いけれども主張するコニーの声。これいけます。実はかなりの歌唱力の持ち主だということがミューラーの抑制の効いたアレンジによってよくわかる。A面1曲目のキラー・トラック「リターン・トゥ・パラダイス」が見事に証明している。今回アメリカン・サウンド炸裂のスインギーな「恋に寒さを忘れ」、そして映画音楽の傑作「マイ・オウン・トゥルー・ラヴ」の2曲を収録した。


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Connie Stevens 『From Me To You』 米・Warner Brothers 1431・1962

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コニー・スティーヴンスと談笑するウェルナー・ミューラー


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ウェルナー・ミューラーと最も関係が深かったシンガーは同じくドイツを活動の中心にしていたカテリーナ・ヴァレンテ以外にいない。ミューラーとヴァレンテのコンビは古く1954年ヴァレンテがポリドールからデビューしたときから始まっている。ここで「マラゲーニャ」「そよ風とわたし」などのラテン物をヒットさせ人気を決定付け以後このベスト・カップリングは20年近く続く。1959年ヴァレンテがドイツ・デッカに移籍した時ミューラーも行動をともにした。恐らくドル箱歌手ヴァレンテにとってミューラーが不可欠との判断からだろう。
日本においてミューラーとヴァレンテの名コンビぶりが知れ渡ったのは1959年「情熱の花」のビッグ・ヒットからだ。このベートーヴェン作「エリーゼのために」のポップ・ヴァージョンは変幻自在のコンボ・アレンジのミューラーと抜群の歌唱力のヴァレンテが、相撲で言えばがっぷりヨツに組んだ歴史的名録音と言っていい。ほぼ同時にその後ヴァレンテとの国際交流を深めることになるザ・ピーナッツの日本語ヴァージョンもヒットしている。今回ヴァレンテとミューラーの作品は全101曲中、CD3枚目の“ラテン編”に4曲収録されている。

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Caterina Valente 『All Time Valente Hits』 独・Decca SLK 16370・1965
ヴァレンテとミューラーのラテン・ヒット曲を多数収録したアルバム。このアルバムから「そよ風とわたし」「アマポーラ」「ポインシアナ」を収録。

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カテリーナ・ヴァレンテ 「情熱の花(Passion Flower)」 日本 London HIT (L)-10
1963年に再発されたシングル盤。この曲については別の機会に詳しく研究成果を報告したい。

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Caterina Valente 「Where」 米・RCA Victor 47-7525
1959年3月ベルギー録音。バックはもちろんウェルナー・ミューラー。曲はあのバリー・マン。まさに完璧のシングル盤。

●イージーリスニングの王様、ウェルナー・ミューラー世界初、101曲の名演奏をつめこんだ4枚組ボックス『ウェルナー・ミューラーの素晴らしき世界』(WQCP-861)6月25日ワーナーミュージック・ダイレクトで販売開始。

ウェルナー・ミューラーを意識した曲が「ヒット・パレード」なら、彼のマルチな魅力を認識したのは1964年発表のアルバム『タイプライター/ウェルナー・ミューラー楽団』だ。
「ヒット・パレード」という素晴らしい楽曲は遠のいていた中古レコード店巡りを復活させるに十分だった。調べるとミューラーのレコードはかなりの数が日本で出ている。ということは中古屋市場にも数多く出回っているはず。それも人気が今いちのイージーリスニングとあっては“入れ食い”に違いない、と思い込み勇んで出かけたところが我が町の愛すべき総合中古レコード店「レコード社藤沢店」。ありました。誰も寄りつかない楽団ものコーナーになんと自らの仕切り板まで用意してわたしの来るのを待っているではありませんか。待ってたぞ! はい、遅くなってすみません。ドキドキしながらレコードを引っ張りだすといきなり目に飛び込んできたのがこの『タイプライター/ウェルナー・ミューラー楽団』。おお!ジャケットがいい。これだけでなんだか知らないがミューラーはかなりいいものと直感する。早速家にいそいそと持って帰って聞くと、わたしの勘は鈍っていなかったことがわかった。このアルバムはアメリカの有名作曲家、ルロイ・アンダーソンの作品集でタイトルは知らないながらどこかで聞いたことのある曲が多く収められていてすぐにわたしのお気に入りとなった。運動会での定番「トランペット吹きの休日」、ベンチャーズで親しんでいた「ブルー・ダンゴ」、ロネッツで知っていたキラー・クリスマス・チューン「そりすべり」、そしてなんといっても「タイプライター」には驚いた。タイプライターのキーを打つリズムにシンクロする小気味いいオーケストレーション、実際のタイプライターが改行時にチーンとうち鳴らすベルが絶妙にフィーチャーされた実に愛らしい小品だ。全編に見え隠れするミューラーの創意工夫に富んだ大胆で独創的なアレンジには心底脱帽した。最初は多少違和感があるも聞いているうちに、もとからそういう曲だったかのようになじんでくる。その他ボストン・ポップスでおなじみの「シンコペイテォング・クロック」などはオーケストラ音楽の素晴らしさを再認識させてくれる。
今回このアルバムからは「そりすべり」、「トランペット吹きの子守唄」の2曲を収録。


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『タイプライター/ウェルナー・ミューラー楽団』日本London SLC 4452
IBM製のタイプライターを使用した秀逸なデザイン(日本オリジナル)


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『Die Ballschone - Belle Of The Ball』 ドイツ Decca SLK 16314
同内容のドイツ・オリジナル盤。横たわる熟女は何を意味する!?


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『Plays Leroy Anderson』 アメリカ London SP 44057
同内容のアメリカ盤。楽譜をあしらった楽しいデザイン

●イージーリスニングの王様、ウェルナー・ミューラー世界初、101曲の名演奏をつめこんだ4枚組ボックス『ウェルナー・ミューラーの素晴らしき世界』(WQCP-861)6月25日ワーナーミュージック・ダイレクトで販売開始。

本日ようやくウェルナー・ミューラーのブック型ボックス・セットのパケージ・デザイン、ブックレットが入校できた。選曲・解説執筆者の大江田信さん、デザイナーの高瀬康一さん、ほんとうにお疲れさまでした。もう二度と作れないと思い、結構気張ったかいがありいいものになりそうで心底嬉しい。

おかげで今日からブログに復帰できる(笑)。これから毎日(言っちゃった!)少しずつミューラーについて書くつもり。おつきあいください。

そもそもわたしがウェルナー・ミューラーに取り憑かれたきっかっけはたった1枚のシングル盤だ。
約3年前のこと、30年来の音楽友人である細川利孝さんから「気に入るはず」と言われて貸してもらった「ヒット・パレード」というジャケットがない地味なドーナツ盤を聞いたがすべての始まり。
とにかく粋でカッコいい。
見事にスイングする陽気なアメリカン・サウンドにどうせドイツの楽団だろうという先入観は吹き飛んだ。

やがてミューラーが戦後すぐ、戦敗国ドイツに駐留したアメリカ軍のための楽団RIASを指揮したと知った。なるほど、ミューラーのおっさんは進駐軍の仕事を通じてアメリカン・ミュージックの“ノリ”をばっちり会得したに違いない。ドイツでもスイングしなけりゃ意味がない、その通り。

「ヒット・パレード」は隣国の放送局、ラジオ・ルクセンブルグの番組のテーマ曲として録音されシングルでしか発売されていない。なんと今回本国ドイツにさきがけて世界初CD化。ほんとノリノリのグルーヴ感溢れる名演奏だ。

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「Hit Parade」ドイツ・デッカから出ていたシングル。まるでクラシックのレコードのようでシブい。60年10月31日録音。

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『Hit-Parade』ドイツでリリースされた25cmアルバム。大胆な構図のジャケット。好きです。なぜか「ヒット・パレード」は収録されていない。


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RIASを指揮する若き日のウェルナー・ミューラー。このアンプはひょっとしたら日本の「グヤトーン」製?

●イージーリスニングの王様、ウェルナー・ミューラー世界初、101曲の名演奏をつめこんだ4枚組ボックス『ウェルナー・ミューラーの素晴らしき世界』(WQCP-861)6月25日ワーナーミュージック・ダイレクトで販売開始。

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